朝の散歩で通る道にビル建設現場があるんだけど、トラックの荷台にぎゅうぎゅうに詰め込まれた土木作業員たちが運ばれてくる。
そう書くとニッカポッカを履いた屈強な男たちのイメージがあるが、実際にはミャンマー、ラオス、カンボジアなど近隣アジア諸国からの家族ぐるみでやってきた出稼ぎ人たちで、半分近くがおばちゃんや女の子たちだ。
タイのコンドミニアムやビルはこうしたおばちゃんたちが建てているのだから、お金があっても購入する勇気はない。
実際、水周りやドア、窓などの建て付けに問題の出ない住居は皆無。
技術がないんだから仕方がない。だから資産として保有するにはリスクがある。
それでもおばちゃんたちは汗水流して一生懸命働く。
たいしてもらえない賃金の中から国に仕送りをしなくてはいけない。
現場前に出た小さなリヤカー露店でビニール袋に入った惣菜や白飯を朝食と昼飯にする。
頑張れば200円くらいで朝昼を乗り切ることができるだろう。
ロックダウンでしばらく工事もできなかったし、日本みたいに補償が出る国じゃないから生活には困窮しただろうが、こうして次第に規制も緩和され工事を進めることができる現場も増えてきた。
何語かよくわからない会話を耳にしながら横を通り過ぎる時、がんばりや〜と思う。