出産予定日より2ヶ月以上も早く緊急摘出施術となり、医者から「娘さんの命を優先します」と告げられ、どうか二人とも助かりますようにと祈り続けた手術室の前。 まだどうなるかわからない状態で初めて面会した玄貴は、痛々しい姿だった。 病院のスタッフ皆さんの介護の甲斐あり、直接会えるようになる。ゲンと「頑張ったな」と初めて握手をした日。 そして病院から渡された見積もりに「おおお」となった日。 そして玄貴を初めて抱っこして「こんなに軽くて小さい赤ちゃんなの」と驚いた日。 そしていつも玄貴と一緒に過ごした日々。 玄貴は今日、生まれ育ったタイを離れて日本へ行く。 昨日の朝の散歩の時に彼を抱っこして歩きながら彼に話した。 「ゲンは明日日本に行くからじーじと離れ離れになるけど、一つだけ覚えておいてくれる?」 「うん」 「これからじーじはそばにいないけど、いつもどんな時もゲンの味方だからね」 「みかたってなーに?」 「Be with youってことだよ」 「ああ。うん」 ゲンはそう答えると、抱かれながら背中に回した腕にギュッと力を入れてオイラを抱きしめた。 その日、夜中の0時過ぎに寝室のドアが開いたので何かと思ったら娘と一緒に寝ていたゲンがいた。カミさんが「ここで一緒に寝るの?」と聞くと「うん」と答えたが寝ぼけているのかどうかよくわからなかった。 ベッドの上に寝かされると、オイラの腕を持って自分の指でオイラの手をすりすりした。ずっとすりすりしながら寝息を立て始めた。 朝起きると、今日は娘とハルとゲンがバンコクを離れる日だった。
Month: March 2024
いよいよあと2泊3日でお別れだ。来年の3月まであと半年かー、と言っていたのに時はあっという間に無慈悲に過ぎた。 今晩娘はママ友たちとのフェアウェルディナーらしい。ママ友と言っても娘の場合はほとんどが外国人。そして欧米人のママ友の価値観は 「両親がバンコクにいるのに男(旦那)の住む場所に行くというのは考えられない」 である。娘にとっては「ファミリーだから。ファミリーが一緒にいるのは普通でしょ?」 なのだが、欧米人ママ達は「日本人の女性は男に依存しすぎ」と娘の判断に異議を唱えるのだ。 これだけ価値観が違うのだから世界中の人々はお互いを「理解し合う」のは無理だね。 目標にするとすれば、 「へー、そんな考え方するんだ。ちょっと私には無理。勝手にすれば」 たぶん、ここまでできれば相互尊重は大成功だろう。
今日は昼過ぎまで休みを取ってカミさんとハゲと先週末に行った科学博物館を再訪。自分は友達の誕生日会で行けなかった弟のゲンが兄ちゃんのハルだけ行ったのを許さないのだ(笑) 何年か前にカミさんと来た時に「プラネタリウムには2度と入らない」と心に誓ったのにすっかり忘れて再び入ってしまう。日本のプラネタリウムのようにいろんな季節や時間の天体や、星座の位置などを星空を映しながら説明してくれるわけではない。タイやマレーシアのプラネタリウムはあのドーム天井をスクリーン代わりにつまらなく古臭い教育ビデオを流すだけなのだ。それのどこがプラネタリウムだと思ったのだ。さすがのハルも「なんかつまらなかった」とプラネタリウムに悪い印象を持ってしまった。 その後、大学の文化祭レベルの展示物をいろいろ見て回るのだが、「ドラッグの恐怖」みたいな展示場があって(こんなの絶対日本にはないw)、その中に目眩のトンネルという展示がある。 先週バカにして入ったオイラはたった5m程度の短いこの橋をまともに歩けず、通った後もしばらくフラフラして気持ちが悪かったので今日は入らなかったのだが、カミさんは2回も歩いてしまってずっと頭が痛い、気持ちが悪いと言いながら館内を巡っていた。ちゃんと歩けないどころかまっすぐ立っていられないのだ、このトンネルの中では(笑)。 帰り際に40バーツのおもちゃを買って、アイスクリームを食べて、帰った。
いつもは夕食後に帰るハゲが帰らないし、朝起きたら部屋から出てくるしでカブは驚くやら嬉しいやらで朝からオシッコしまくりで困った。 さて、AIはChatGPTよりも優秀だと評判の高いClaude3に早くも乗り換えた。有償版だと提案書をアップすると内容の分析や改善点も指摘してくれるし、デザインの分析までしてくれるのでクライアント提案の精度が上がり早速スタッフたちは重宝している。 昨日はソフトボール大会に先立ち、出場選手の成績をアップして、戦う4試合分の打順を組んでもらった。強打者をクリーンナップや上位に置き、全ての選手ができるだけ公平に出場できるよう条件を切るとほんの3秒でオーダーが出てきた。 オイラが今まで考え付かなかった「な、なるほど」という打線が出来上がり、大会で試すのが楽しみだ。 選手成績や試合展開のデータを学習させることで、先発オーダーだけでなく、この場面での代打、リリーフ、エンドランなど様々な采配を最適解でAIがやる時代が遠くないだろう。
今日はターミナル21のタイ料理屋「サボイ」で会社のスタッフたちと娘の送別ランチ会。ここはタイ人が美味しいというタイ料理屋で、お客はほとんどタイ人。 観光客に人気の「スダレストラン」は常に欧米人や日本人、韓国人観光客で超満杯だが、タイ人はあまりいかない。タイ人には美味しくないからだ。 オイラはそもそもそれほどタイ料理が美味いと思わないのでどちらでも良いんだけど、確かにスダより少し価格も高い分、料理がしっかりしていて美味しいと感じました。 今朝はハルの最後の日本人学校登校。通学バスをカブとカミさんと一緒に見送ると 「はい、最後のお見送りも無事終わりました」 と一つの歴史が終焉した寂しさを感じた。 今週末は娘とハゲが我が家に移ってきていよいよ最後の1週間を過ごす。 ハルは「バーバに絵を教わって、ジージに将棋を教わる」 と言っているらしいが、もう精一杯付き合うぜ。
高校時代からの友人たちのバンドと大学時代からの賢ちゃんとのバンド、今二つのバンドを掛け持ちしていて、演奏する曲数が15曲を超えたので練習が間に合わない(笑)。 皿回しのようにしばらく練習をご無沙汰した曲は落ちる。 弾けるようになったらいつでもいつでも弾ける訳じゃない。どんどん忘れる。記憶の皿回し。 1曲平均4分として、15曲の皿回しには1時間かかる。実際はつっかえたり、繰り返し練習をするので全部に手をつけようとすると2時間は必要。 この時間がなかなか取れない。 ソフトボールや動画撮影、動画編集の時間のほかに今年はドラマに手をつけてしまったので、食後の時間が削られる。 たまには仕事もしないといけないし。。