一人で居酒屋で夕食をとっていた。通りに面したカウンター席だったので、窓から歩く人々が見える。その向こうにギターの弾き語りをしている40歳くらいの男性がいた。 「Please support blind singer」 という厚紙が立ててあった。薄い生地のギターカバーの上にはまだお金が置かれていなかった。何曲か弾き語った後で、彼はペットボトルの水を飲んだ。ひと休みしている時の顔が少し辛そうに歪み、その顔がオイラ自身の辛かった時の記憶とダブった。 普段はそんなことしないんだけど、店を出てから彼のギターケースの中にお金を置こうとした。彼は何も気づかず前を見ていた。盲目なんだから、当たり前だ。 なのに、オイラはちょっと気づいて欲しくてモタモタとお金を置いた。でも、彼は気づかなかった。 バイクに跨って自宅まで走る帰路、金を置いたことを彼に気づいて欲しかった自分に嫌悪した。 ダサ。 こんなに歳を重ねているのに、あんな小さなお金でも何かしらの見返りを求めた自分がさもしく思えた。
Month: April 2024
スケさん夫婦は昨日から仕事の関係先の家族と1泊でパタヤ旅行に出掛けているので、我が家はカミさんと二人で久しぶりにすき焼きなど食べながらキムタクのドラマを観る。それでも今日はパタヤ帰りの二人から 「バンコクに戻ったらクラブに行こう!」 と誘われているので、もう20年は足を踏み入れていないクラブへ行く予定。やっぱり日本から来タイする人たちは「久々の休みに命懸けで遊ぶ!」と覚悟が決まっているので在タイ民はついて行くのに必死である。だから昨日、今日は体力温存作戦だ。スケさん夫婦の帰国が日曜日の夜。それまでは一気に遊び走り抜ける所存。
スケさん夫妻はランチでShake Shackに行き、スケさんはバーガーとレモネード、スケさん妻はバーガーとホットコーヒーを注文。ところが運ばれてきたのはバーガー2つとレモネードとホットドッグだった。 「ホットドッグ頼んだ?」「あれ、私のコーヒーがない」 としばらく揉めた後に、ホットコーヒーが通じていなかったことを理解。 スケさん妻は、口の中の水分をバーガーとホットドッグに全部持って行かれてパクパクしながらスケさんのレモネードを分けてもらっていた。
昨日は夕食後に近所のブリティッシュバー「ブラックスワン」でスケさん夫婦と合流。彼らは夕方まで部屋で過ごし、遅いランチとマッサージを受けた後だった。 ビールやハイボールなどを飲みながら、昨夜は二人でタイレストランで夕食をとったと話してくれた。食事中にスプーンとフォークでは食べにくいなと思ったスケさんは、お箸を頼もうと人差し指と中指をチョンチョンと合わせながら店員さんに 「チュッパチャプス、プリーズ」 となんならちょっとカッコつけて言ってたとスケさん妻がバラすとうちのカミさんはツボにハマってしまい、今朝起きてからも 「チュッパチャプスwww」 と大笑いしていた。 これは耳を真っ赤にしているスケさんの顔とセットで笑かしにくる。