外注か、社員か。

けっこう長い期間、日本の大手企業のオンラインのデータ収集、可視化、分析、活用といった一連の業務に従事していたので、娘と息子はデータ運用の領域で高い専門性を持つようになった。 今日もある日系企業にデータ分析のコンサルをしていたところ 「この業務をウチのスタッフにやらせたいのでマニュアルや資料をもらうわけにはいきませんか?」 と言われたらしい。 「申し訳ありませんが無償でお渡しするのは難しいです」 と対応したらしいが、いまだに日本の企業は「目に見えないものはタダ」という意識から抜け出せないのだろうか。 そのノウハウもいくつもの案件を通して失敗したり苦しんだりの経験を積みながら習得した技術だから、 「やり方教えてもらえれば自分の家は自分で建てます」 と言っているようなもので、そう簡単な話ではないのだ。 実際、ある日本の企業がその役割を自社社員にやらせていたところ、突然その社員が転職し、データが全く取得できなくなって困っているという惨事を聞いている。 「専門的な業務は外注する」というのはリスクヘッジの視点からも大切な経営判断だと思っている。