オイラが住むバンコク、スクムビットのアソーク/ナナには大きなタバコ工場があって、タイに住むようになってからはここが朝のウォーキングルートになっていた。 日本からすけさんや賢ちゃんがやって来ても一緒に散歩に連れ出した。 煉瓦造りの倉庫が何棟も建っていて小さな町のようになっていて、ちょっとタイとは思えない風情に毎朝癒されていた。 これは2010年の写真だが、みんな細い(笑)。 そんな慣れ親しんだタバコ工場が2、3年前に取り壊された。この広大な敷地はいったいどうなるんだろう、オフィスビルやコンドミニアムが建つのは寂しいなぁ、と思って工事の行方を気にしていた。 今年に入ってから少しずつ土が盛られたり、木が植えられたり、池が掘られたりするのを目にし、公園になるんだったら嬉しいなと期待が膨らんだ。 そして先月あたりから、工事、整備はまだ途中だがだんだん全貌が見えて来た。 ちょっと近未来的な風景が広がっている。ここを週末にはカブや家族たちと一緒に探索するのはとても気持ちがいい。聞くところによるとニューヨークのセントラルパークを目指して整備しているらしい。 バンコクの一等地でもあるこれだけ広大な土地を商業施設じゃなく、セントラルパークにしようとするタイ人に敬意を評します。日本人にはできません。
リンドールのチョコレートは美味しいよね。いただき物のリンドールがダイニングテーブルの上にあったんだけど、その箱が倒れていて中のボールがこぼれ落ちていた。猫のモチがテーブルの上に上がってはそこにある小物をわざと床に落としてカブをからかうので、リンドールも落としたのではないかとテーブル下の床を探してみたが無いようだった。念のため、カブを抱き上げて口の匂いを嗅いでみると めちゃくちゃ甘いリンドールチョコレートの芳香が漂ってきた。 ビニールの包み紙までパクリンチョされてしまった月曜日の朝です。 娘家族はまた週末にホテルスティをしてきたようでカブとの散歩中に写真や動画がたくさん送られてくる。 この写真を見たカミさんは 「目玉おやじだ!」 と叫んだ。
朝の散歩で通る道にビル建設現場があるんだけど、トラックの荷台にぎゅうぎゅうに詰め込まれた土木作業員たちが運ばれてくる。そう書くとニッカポッカを履いた屈強な男たちのイメージがあるが、実際にはミャンマー、ラオス、カンボジアなど近隣アジア諸国からの家族ぐるみでやってきた出稼ぎ人たちで、半分近くがおばちゃんや女の子たちだ。 タイのコンドミニアムやビルはこうしたおばちゃんたちが建てているのだから、お金があっても購入する勇気はない。実際、水周りやドア、窓などの建て付けに問題の出ない住居は皆無。技術がないんだから仕方がない。だから資産として保有するにはリスクがある。 それでもおばちゃんたちは汗水流して一生懸命働く。たいしてもらえない賃金の中から国に仕送りをしなくてはいけない。現場前に出た小さなリヤカー露店でビニール袋に入った惣菜や白飯を朝食と昼飯にする。頑張れば200円くらいで朝昼を乗り切ることができるだろう。 ロックダウンでしばらく工事もできなかったし、日本みたいに補償が出る国じゃないから生活には困窮しただろうが、こうして次第に規制も緩和され工事を進めることができる現場も増えてきた。 何語かよくわからない会話を耳にしながら横を通り過ぎる時、がんばりや〜と思う。
2度目の完全在宅ワークになって半年が経とうとしている。「会社」という形式が発明されて以来、会社の従業員がこれほどの期間自宅で仕事をするのも人類史上初のことだろう。 でもこうして仕事をしていると次第に「会社とは何だろう?」という疑問がわいてくる。もし会社が生まれた当初から「インターネット」があって「zoom」があって自宅で仕事をしている同士が繋がりながらビジネスを始めたとしたら、「オフィス」という発想が出てきただろうか? 「集まって顔見て打ち合わせしようか」 となっても、そのために家賃という固定費を支払ってスペースを確保しようなんて考えないだろう。さらに社員全員の交通費まで支払って毎日同じ時間に一緒に顔見ながら働こうなんて思いつかないだろう。一時的にスペースを利用できるレンタルスペースがあれば十分だし、明確なメリットが見えない限り新たな多額の固定費投資をする経営者などいないからね。 産業革命で機械を使った大量生産ができるようになって工場ができ、それを販売する事務所ができ、ビルが建ち並ぶ現代の世界の風景を作り出した。これがちょっと逆になっていたら、世界の風景は全く違うものになっていたかも知れないと想像すると面白い。
数ヶ月ぶりに日本の緊急事態宣言が解除されるんだね。もちろんそれで第6波が来ることになるんだろうけど、感染者減少、病床5割切る状況ならダメージのある業界での消費を持ち上げるしかないよね。ゼロコロナの可能性がないのであれば、もうこれからは変異していくウィルスとこうして付き合っていくしかないのだろうから。ワクチンパスポートは世界中で必要とされているので、取得しないとどこにも行けないからオイラは取得するしかない。 それもそうだけど、オイラは早くバンコクの居酒屋で飲みたい。見えている範囲だけでももうどんどん潰れてしまっているからね。 「インドで発見された亜種はバリ島やジャカルタでも発見されて、これはもう肺を直撃してすぐに死に至る」とグループ会社のジャカルタ在住者が知らせてきたよ。まだまだ当分気を抜けないね。
明日28日が千朝の誕生日ということで、先週末土曜日に家族が集まって誕生日会をした。 その席でもうすぐハルキ(6歳児)の誕生日だという話題から甥っ子のケンが 「任天堂スィッチを買ってあげようか?」 と言った。ハルは当然喜ぶのだが、その様子を見てケンが 「あ、待って。そういうのは買ってあげてもいい家庭なの?」 と母親である千朝に訊いた。 ケンはオイラのカミさんの双子の姉貴の息子だが、父親がゲームの類を一切禁止していたので親からのプレゼントはもちろん、親類知人からのプレゼントも許されない家庭で育って来たからだ。オイラはケンに 「子ども時代に家庭内でのゲームを一切禁止されたことで、ここまでの人生で『まあ、そのお陰で・・』というメリットは何だった?」 と尋ねてみるとケンは 「無い」 と即答した。 「周りへの妬みや羨み、それから父親への憎しみが残るだけ」 「でもその時間で本を読んだり勉強したりは?」 「全くしなかった。ここまで生きてきて振り返っても何も無い」 と言い切った。 一切を禁止して抑え込むのではなく、メリハリやケジメというものを教える機会と捉える方が良いのかも知れないね。
今日は朝から飛びついてくるし、ガブガブと甘噛みするし、先週末からのあの数日の元気のなさはいったい何だったという思うほどパワフルなカブだ。 カミさんが調べてみると、フレブル というのは極めて繊細な犬種で気分の浮き沈みが大変大きいらしい。要するに精神的なものが原因で、落ち込んでいたというか、ブルーになっていたという見立てになり、いくら医者でバリウム飲んでも医者は頭を抱えるだけなのだ。突発性の鬱だったということなのかも知れない。 一方で、小学校上がりたての春貴は、昨日先生から居残り説教を受けたらしい。オンラインで居残りって笑っちゃうよね。娘によると先生は 「授業中ベッドに行かない、これは守れるようになったね。次はお勉強中お絵描きしないように頑張りましょう。当てられなかったらバンって怒る姿勢もダメです。そんな子に先生当てません」 これに春貴は多少落ち込むというか、ブルーになったのかと思ったら 「先生と約束したー!」「僕頑張るー!」 とドヤ顔だったらしい。 そのハートの強さを少しでもいいからカブに分けてあげて欲しい。 それにしても「授業中ベッドに行かない」って・・・