今日は午前10時からクライアントへのプレゼンテーション。これが久々の長丁場で3時間に及んだ。 途中でクライアントの日本人社長が自分の部下の日本人担当者に厳しく詰問する場面がけっこうあって気まずかった。それがオイラからの改善提案を受けるたびに 「その辺はウチはどうなってるんだ。ちゃんとやっているのか。」 「えっとですね・・・」 というやり取りの繰り返し。 「これ、せっかく山森さんたちからいろいろ提案もらってもウチがちゃんと考えてなきゃどうしようもないだろう!」 という叱責に流れ込んでいく。会議に参加している人数は両社で10人程度。責められる日本人担当者もけっこうしんどい場面だ。 それからしばらくの間、この社長が強い口調で問いかけるたびにこの担当者の回線の具合が悪くなり、 「あれ、今ちょっと聞こえませんでした」 で逃れるようになる。 こんなコント見せられたら笑うわwと思いながらマイクをオフにして笑ったが、同時に自宅から参加していた娘はオフにし遅れて笑い声が漏れていた。 こんなんあかんよ(笑)。
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「3日間で名刺100枚交換してこい!」 と社長から外回りを命じられた旅行会社では、案の定ほとんど会ってもらえず、友人の成果は7枚だった。 「えー!飛び込みで営業してるんですか?大変ですねー!」 と労われながら。旅行会社や外食産業が苦労しているのは周知だからある程度の「同情票」は入るかも知れないがそれでも7枚。必死にビルからビルを回って一番多く名刺交換した人でも20枚程度だったらしい。全部の訪問、面会を束ねても実際の仕事には結びつかなかったと言う。ここまで来てようやく社長は 「そうか、やっぱり無理か」 と思うのだろうか。 オイラの会社でも今週新たに 「ロックダウンで営業ができないので全くの素人なんですがウェブサイトの中身を充実させてウェブサイトへのアクセスを増やしたらどうかと思いましてご相談にのってもらえませんか」 と問い合わせが来た。 同様の問い合わせが最初に来始めたのがもう1年半以上前になる。きっと今週問い合わせをいただいたこの会社は1年半コロナが終息するのを辛抱して待っていたのだろう。そして流石にこのままではいけないと判断して 「全くの素人なんですが・・・」 と連絡をしてくれたのだ。よくぞ踏み切ってくれました。大丈夫、必ずなんとかしてみせます。
ある日本の旅行会社で社長が自身のかつての成功体験を全社員に語り 「3日間、飛び込みセールスして来い、ノルマは名刺100枚」 と指令を出した。 「このご時世にそんなことして何になるの?」「時間の無駄」 と社員たちは思いながらもその社長に対してデジタル活用を提案できる人もなく、仕方なく外回りをしているらしい。当然ながら飛び込み先では受付にある電話で門前払いになるケースがほとんどで会うことすらできないし、名刺も集まらない。 まだこんな社長がいるのか、その下で働く社員は不憫だ、という声はあるけれど、実は「まだいる」どころか、このような「頑張ればなんとかなる」という宗教じみた信仰に会社の業績を委ねる経営者は多い。ウチの会社にもデジタルマーケティングを始めたい、という問い合わせや実際に成約する事例は増えているけれど、大きな潮流や怒涛になっているという実感はない。コロナという海風が少し波を立てたけど、日本企業はまた凪ぎるのを待っている感じだ。それでも自分たちは時代の大きな転換に向けて着々と準備を進めるのみだ。
明日提出期限のプロジェクトコンペの提案書、3週間かかってようやく作り終えたんだよ。Wordで55ページ。これだけ頑張って作っても負けたら終わりなんだから、コンペっていう 「発注側だけに有利なこのシステム」 なんとかなんないのかね。 ひどいコンペになると各社の提案と予算を見てから 「やるかやらないか決める」 なんていう「コンプライアンスなんて言葉使うんじゃねーよ」って言いたくなる会社も結構あるからね。 例えば公正取引委員会でコンペは業者からコンペ主宰者に対して一定の費用請求権を認めるとか。そうすれば「とにかく頭数だけ集めろ」なんていうコンペは無くなるし、事前に社内で予算承認を取ってから進めるようになるはずだ。 でもそもそも「入札競争」ってのはそういった法律を作っている政府、行政自身が実施していることだからいつまでも改善はされないよね。
とても大きな日系企業のマレーシア支社と小さな仕事をしていて、とても気に入ったからということでとても大きなプロジェクトのコンペに参加することになったんだけど、よくよく考えたらオイラの会社はとても小さくて誰も知らないから、とても大きなこの会社の本社は選ばないだろう、とコンペが始まる前に言われたよ。 とても切ないよ。 アメリカなら100億円の仕事でも気に入られたらベンチャー企業だってちゃんと勝てるのに。ビルゲイツがガレージで始めたOSをIBMが採用したように。。 コンペの相手は日本最大の電気機器会社と日本最大の商社なんだけどね。 それをアリのような小さな会社がサービスの良さで打ち負かすっていうストーリーを作りたかったよ。。
昨日は朝から病院で人間ドック。平常時は一時帰国時にカミさんの実家のそばの病院で受けるんだけど、なかなか戻れそうもないのでバンコクの病院を予約した。日本の検診パッケージには含まれていない骨密度検査なんかもあってコスパが高い。結果をもとに担当医の問診を受けたんだけど、数値一つ一つ丁寧に説明してくれて期待以上の対応だった。 検診結果は概ね良好、精密検査などを受ける項目はなかったのでホッとした。腎臓の数値が正常範囲を超えているのでやはりもっと水を飲まなきゃいけない。 検査の結果が出るまでの間、カミさんと一緒にランチをとるためシーロムの街に出た。昼食時のビジネス繁華街。コロナでほとんどの会社が政府から在宅勤務要請を受けている中、街を歩いているのは 日本人サラリーマン ばかりだった。普段は賑わうタニヤ通りもシャッターを閉めた店が多い。客席の25%しか使えない規制があっては営業する方が赤字になるという判断だろう。それでも入店した店の客はほぼ全員日本人サラリーマンだった。 海外支店でもリモート勤務が許されない日系企業の日本人社員。日本企業の在宅勤務率が高まらないわけだ。緊急事態宣言が出ても相変わらず通勤電車は「満員」だというのだからDXはまだまだ遠いのだね。
NHKの調査機関によると、 「10~20代の約半数、ほぼテレビ見ず」 という調査結果が出た。テレビ離れは5年前から全ての年代でどんどん増加している。 ウチも日本のテレビは海外から見られるようになっているけど、民放番組はほとんど見ないね。見るのはもっぱらNetflix。息子は30代だけど確かに全くテレビを見ない。録画を除けばテレビは指定された時間に番組制作者が組み立てたコンテンツを見るというスタイルだが、スマホなら自分の空いた時間に自分で組み立てたコンテンツ(好きな芸人のコントの後に好きなアニメを2話とか)を見ることができる。手が離せなくなれば画面をタップするだけでコンテンツは待っててくれる。 その時間帯にその番組を見るのがライフスタイルにまでなればそれはテレビの強みでもある。いつでも好きな時に見られるYoutubeで笑点やサザエさんやちびまる子をわざわざ見ることはないけれど、日曜日の夕方はなぜかチャンネルを合わせてしまう、という家庭は多いのではないだろうか。 放送局も視聴者がいなければ広告価値がなくなり、広告主がつかなくなる。そうなると経営できなくなるので、TBSとテレ朝が合併とか、放送時間帯は朝とゴールデンタイムの5時間だけであとはネット配信による課金視聴とか、いろいろメディアのあり方も変わってくるはずだ。 まさかテレビが消える時代が来るとはね。
昨日、某日系クライアントと打ち合わせがあった。 今までは先方の責任者と担当者2名の日本人とオイラとでやり取りをして来たのだが、プロジェクトが具体的な領域に入ってきたので昨日初めてローカルの女性担当者が参加した。 あるシステムの仕様について先方社内で方針変更があって、日本人2人はそれを共有、対応策について協議する意図でこの会議を招集したのだが、オイラが 「仕様の前提としていたものが変わるため・・・」 と説明を始めた途端、このマレーシア人の女性担当者が中国訛りの日本語で 「なんで、そういう前提で進めてきたですか? 勝手に前提決めるのはおかしじゃないですか!」 と噛み付いてきた。 これに慌てたのはオイラじゃなくて先方の日本人担当者 「いや、勝手にじゃないよ、今までこちらがそういう話をしてきたのだから、そんな言い方は失礼でしょ!」 と激昂。 上司の日本人が 「まあ、まあ、それちょっといいじゃない」 と穏やかに取りなそうとしたが部下の日本人は引き下がらず 「いや、よくないですよ、いきなり事情もわからずそんな言い方しちゃダメでしょ」 と怒りが収まらない。 オイラの方が恐縮してしまった。 結局上司がなんとかその場を収めたが、なんとなくその後の打ち合わせが気まずくなった。 日本人と現地スタッフがチームになっている海外の会社ではあるあるなんだけど、社内でのコミュニケーションがうまく取れていないことが多い。日本人であるオイラが先方の日本人と、ウチのローカルスタッフが先方のローカルスタッフと、それぞれ分かれてやり取りしながら進めていると全然違う指示で動いていたなんてことはよく起こるし、先方社内で意思疎通できていないと、ベンダー側でその間を取り持つ、なんて余計な作業も発生する。 それにしても自分が初めて参加した外部との会議でいきなり取引先を叱り付けるってどうよ、って思うと今後の雲行きに不安が残る。