10年前までスクムビット26に「ノマド」という小さなワインバーがあった。
そこは在住日本人、駐在員というよりは現地採用日本人御用達の店で、オイラはケージに連れて行ってもらったのが最初だった。
いわゆる常連さんの溜まり場で、男性も女性もシングルが多く、仕事や食事終わりに立ち寄ってワインやビールを飲んで、寝るまでの時間を共有する、そんな店だった。
その店の店長のさっちゃんが本帰国することで10年前に閉店され、「ノマド難民」という言葉がバンコク日本人の間で流行った。
そのさっちゃんが久しぶりにバンコクに遊びに来たので、当時のノマド民でまだ残っている連中の何人かが集まった。
オイラ以外は10年経って全員40代。
しかし、考えてみると、タイ在住日本人って長く居がち。
マレーシアだったら10年前からいるもの集まれって言ってもすぐにこんなに集まらないもんね。
「ねぇ、いつまでいる?」
「日本帰るの?」
こんな会話が飛び交ったが、帰る予定のある人は一人もいなかった(笑)。