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夢か現かの境界

911同時多発テロをどういう状況で知ったか?

とカミさんと話していて、オイラは

「マレーシアPJ、ダマンサラキムの自宅リビングのテレビで生中継を見た」

と言った。その時の光景をまざまざと覚えていて、その映像の衝撃に声を出したのを覚えている、と言った。その光景は今でも鮮明に頭の中に蘇るのだから。

ところがカミさんが異議を唱えた。

「私は、ジャランガシンの自宅でニュースでそれを知った。家が違う」

と。

いや、そんな筈はない。これだけハッキリと思い出せる場面なのに。

しかし、同時多発テロが起こった2001年、我々がダマンサラキムではなく、ジャランガシンの一軒家に住んでいたのは事実だ。

じゃあ、オイラのこの脳内にあるこの記憶はなんなのだ。夢なのか。

では自分が自分の人生を振り返る記憶の中で真実はどのくらいなのか。夢はどのくらいなのか。

そう考えると、現実は今現在のことだけで、過去はもはや夢だろうと現実だろうとどうでもいいことなのか。
だんだん、夢と現実の境界があやふやになっていく。

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